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「夜に虹を」
乾いた心上手に抱いて
忙しない街に微笑み浮かべてる
降り続く雨 空見上げても灰色
濁った水鏡 何も映さない
無口な人波 本音を傘で隠して
どこかで落とした言葉探すように見つめる足元
鳴り響くクラクション 顔を上げることもなく
行き先さえ誰も知らぬまま
変われないことを悔やんでも虚しいだけ
この手を伸ばす 光のある方へ
雨が止んで走り出す背中を
優しく風が煽った
記憶の向こうにあの日を見つけた
追いかけ見失う伝えたい言葉がまだ
あてもなく探してる ぶつかる肩に舌打ち
騒がしいネオン
カーライト照らし出す街の裏側
ああ、もううるさいなって
まだ見つからないの どこに行けばいいの
足を止める 何も響かない
答えのない答えを探している
今でも覚えてる
あの日も今も幸せになりたいだけ
心が叫んで泣いていたんだよ
叶わないことと羨んでも虚しいだけ
この手を伸ばす 光を集めて
さよなら遠く 笑って手を振る
悲しみに虹をかけよう
なくした分だけ強くなる痛みも
星屑の空に描けば明日は明るく
夢はなくとも希望は消せずに
移ろう景色に祈りの花束を
去りゆく者さえここにあるのだと
彩る全てが 今 こんなにも美しい
夜に虹を
虹をかけて
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