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「暮れる街、昇る月」

空の色が翳って
「夕立が来そう。」って誰かの声

街を往く人が足速にゆきすぎる
それぞれの場所へ

スカートの裾にコーヒーがこぼれた
涙が滲むのは風のせい
空っぽの心に風が吹き抜ける
枝が落とす木の葉が地面を滑った

誰にも言えない悲しい出来事
知られないように集めて隠した
喉に詰まって言葉にならずに
吐き出すのは美しいメロディー

街は顔色を変えずにただ暮れていく
きっと君にもこの想いなんて
残りやしないんだろう

誰にも言えない悲しい出来事
見上げた空には月が昇ってた

窓に映った自分を抱えて
今日も夜を越えていく

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